EGO WRAPPIN'の旋律にのせて

ここに編まれようとしている特集は、現時点では未だ書かれ終わっていない冷泉氏の三部作(『ギロチン・ロマンス』の原題である『普通戦闘』の映画企画書では「3部構成小説」として、あらためて「水の環」という総題が選ばれている)完結に向けて、編集部の意思のもとに幾人かの書き手に参加をお願いすることにより、成ったものである。

ゼロテスターの異名で冷泉氏が存在するミクシからはさいちゃん♪氏、なおりん氏に参加をお願いした。撮られなかった映画としての「ギロチン・ロマンス」という側面からは、映画案内人として電藝読者にはなじみ深い喜多匡希氏に参加していただいた。小説世界の側面からは、休眠中の電藝創刊メンバー安宅久彦氏を揺り起こしたのだったが、薄く眼を開けただけだった(あとからでも掲載するからね、安宅さん)。この他、いくつかの切り口が検討されたが、残念ながら、依頼の言葉が届かなかった書き手もあったことを書き添えておく。

さしあたっての疑問は、「なぜ三部作完結記念特集ではないのか」ということであろうが、現実に脱稿前の(もしくは執筆前の?)、今まさに書かれつつある完結作に向けてのキックオフとして、最後に作者冷泉氏の言葉をいただいた。

男女2対、4人が登場する二つの物語は、ある世界を共有しているが、この世界がどちらの方向に向かうのかは、いまだ作者の指先で宙吊りになっており、私たちは固唾をのみながら見つめるのみである。

へんしう長

2008年2月25日

▼ギロチン・ロマンス ショートリール「その年の冬」

「普通戦闘」(ギロチン・ロマンス原題)企画書

冷泉長門 プロフィールと作品
昭和四十六年 熊本出身。機械屋の息子に生まれ、十九から工業機械、ロボット、食品ライン等のエンジニアとして働く。並行して、葬儀屋、バーテン、緊縛師助手(日本緊縛伝統保存会…当時)、音響系アブストラクトバンド「トリオラカン」シンセサイザー担当等、週末や夜間を眠らずに、なんかプラプラする。2,001年、実家の機械屋倒産に伴い、 夜逃げ&隠遁生活へ。その後、強制的に豚のと畜場へ設備担当エンジニアとして叩き込まれるが実質と畜ラインでの作業に終始。2,003年、ある程度の借金を返済。二十四万頭の豚を処理後、 娑婆に戻る。ライター、工場勤務、花屋等で精神バランスを取り戻し、今年一月より巨大占いサイトに再びライターとして潜り込んだりして現在に至る。
[掲載作品] 水の環(2007年3月26日〜8月20日掲載)/ギロチン・ロマンス(同年9月10日〜2008年1月22日掲載)


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