2005年紙ジャケ大賞 選考経過

【2005年紙ジャケ大賞】
ソニーミュージックダイレクト
「ジェフ・ベック紙ジャケ」

8回目の大賞はジェフ・ベック様!!
2004年も難航したけど、今回の選考も難航した。大物は
プラケで既にリマスターが出ていて、単に紙ジャケになった
だけというアーティストが多かった。
一方、今年は秘境探検のごとく「こんなアーティストまで出
ちゃうの」というアーティストまで紙ジャケ化された年でも
あった。探検隊のメンバーは秘境好きが多く、選考段階で
は、別のアーティスト、別の紙ジャケシリーズを推す向きも
少なくなかった。しかし、秘境アーティストは、秘境なだけ
に票が割れてしまう・・・。票が割れては当確の赤いバラは
つかないのだ。かくして、衆院選小選挙区で少数野党が
あえなく散っていたように、多くの秘境紙ジャケがリスト
ボードから消えていた。そして、残ったのがジェフ・ベック様
だったというわけだ。選んでおいていうのもなんだが、探検
隊のメンバーもこの結果には驚いた。ギミックなど派手な
仕掛けはないが、新規リマスター、ポスター再現、完全で
はないものの帯の雰囲気の追求など、真面目に作りました
というところが、最後まで残った理由になるのか?そう、そう
なんです。この生真面目さが、ベック様らしいかな〜と。
2006年はデッカのストーンズが出るものの、音楽秘境の
旅はまだ続くだろう。Are You Going with me? パット・メ
セニーがいったように、音楽の旅は続く。今年はどんなアー
ティストが紙ジャケ化され、われわれを驚かせ、楽しませて
くれるだろうか。(W)

【ROCK/POPS部門】 ... 毎年恒例となった紙ジャケ大賞選考会。今年、2006年の初 頭に集結した隊員はわずか3名、トホホ・・・(まぁ去年は 2名だったわけで)。毎年こんなんで大丈夫か?と思うなか、 とりあえず昨年度の発売リストに目を通すところからはじま りました。 ... (リストに目を通しながら) W:いっぱいでたなー S:わけわかんないな・・・どれが一番か?っていったって・・ Y:レコ大は倖田來未だったな。 S:オレたち関係ないし。 W:ロッキンオンはオアシスだったぞ S:オアシスも最近買わなくなっちゃったなぁ。 ... と、このまま続いていくわけですが、今年はホントにケンケ ンガクガクになってしまいました。パイロット、サンデイ・ デニー、フリートウッド・マックをはじめ、選考に残ったほ とんどが大賞候補にあがり、探検隊も一回途中でサジを投げ たほどです。その後、現場検証と称して一度ユニオン、レコ ファンなどを回り、棚で残り状態や中古価格などをチェック。 戻ってきて音を聴きなおすなど色々としながら4時間あまり かけて、ようやく、大賞が決まりました!! ... W:紙ジャケらしいギミックもないし、リマスターがイマイチなタイトルもあったけど  今年はジェフ・ベックということで。 Y:DSDリマスターだけど日本リマスター。うーん。日本にあるマスター使ったんじゃ  ないの? W:マイルスを思い出しちゃうな。でもそれをいうと、BMGのパイロットも、UMのフォ  ザリンゲイも日本リマスター。フリートウッド・マックも同じようにマスターの状態が  イマイチのタイトルがあったぞ。 (とりあえず聞く。ま、音質はともかくグリーンのギターにシビれる) W:くぁー、しぼられますなー!(スクゥイーズといいたいのか、あんた?) S:しぼられますねぇ・・・。ベックのリマスターっていうと東芝EMIの「トゥルース」  の方がよかったんだけど、例によって英文ブックレットいれなかったからクレジットが  なくなっちゃったし、レーベルデザインもちがってた。(細かいな・・) W:それに比べるとSMDは愛情こめてよく復刻してある! S:逆説的に日本リマスターが功を奏したのか、BBAのライブは完璧な復刻だ(バン!)  ジャケ、インナー、帯、付録ともども非のうちどころがない!  (多少ムリヤリもってこうとしてる様子あり)  元の日本版LPは録音でなんかの賞をもらってたと思うし、この手の実況録音ではそれな  りにいい音だったんだよ!  ところが緑帯の再発LPや、1枚ものの再発LP、CDなんかでは「なんでこれで賞とった  んだ?」って感じの音になっちゃってた。  今回の紙ジャケでようやく当時の興奮がよみがえってきたというか・・。 W:また性懲りもなく初回LPとは比べたんだろ? S:比べたけど・・・。もちろんオリジナルLPの鮮度という部分はしょうがないから。  今回のライブのリマスターは比べて聞いてももちろん素晴らしい!日本のファンならも  ってて価値がある逸品!ということで!・・・ぜぇぜぇ。 W:日本人のジェフ・ベックに対する特別な感情を、よくぞ、くみとってくれた紙ジャケ  シリーズだったと。ベックは他にもさっきの「トゥルース」とか、ようやく出た「ロジ  ャー・ジ・エンジニア」などなど今年出そろった感が強いもんな!な! Y:・・・(すでに「アストロ球団」の総集版を読み始めている)・・うん・・・ S:ということで、最終結論はジェフ・ベックですか。あーつかれた・・。 ... 以上のように今年はさかのぼって途中選考経過まで書きおこしていると、まじキリがない ため、その他のタイトルはコメント方式で結果のみの記述とさせていただきます・・・。 ... なおベックが大賞になるに際して、今後第二期JBGの海外リマスターが出てきたらどうす るんだ?とか、2006年に「ロータスの伝説」が出ちゃったら2年連続SMDになっちゃう のでは?などの危惧が意見として出ていたことを付記しておきます。 まぁ、先のことは考えてもしょーがない、ってことで。 (などと書いてたら掲示板に今年の大賞はロータスとのご意見が!!ビビったぁー) ... 次点:「ARISTAロック紙ジャケット・コレクターズ・コレクション」(パイロット、イングランドほか) 奇跡の世界初CD化なったパイロット「新たなる離陸」。世界が注目する?そのマス タリングをになったのは、ビクターの田中浩路氏。いい仕事してます。実現させた 関係者の方々にも感謝。 イングランドも含めて最後まで大賞を争ったのだけれど、輸入版の幻ブックレット 再現CDの影響もあってか次点に。イングランド周辺は今年もなんかありそう。 なお、同時に出たツトム・ヤマシタも評価は高かったが、なつかしい反面、LP発売 当時といっしょで、やっぱり何度も聞かないよねという・・・ ... 3位:「ブリティッシュ・ロック・レジェンド・シリーズ」(エッグ、サンディ・デニー、ツトム・ヤマシタほか) 幻の第3楽章入りエッグを含むデッカ/デラム紙ジャケシリーズ、素晴らしい海外 リマスター/英文ブックレットつきの7月のサンデイ、ギミックの王者VERTIGOの パトゥーやフォザリンゲイを含む3月のラインナップ。 これらすべて当初はバラでそれぞれが大賞候補だったのですが、同じシリーズとい うことでまとめて3位となりました。 サンデイ・デニーは最後まで大賞におす意見があったのですが、2004年のペンタ ングルに比べると大賞にする決め手にかけた面も。 せっかくデッカ/デラムでまとめたシリーズが、デッカ丸窓があいてなかった点も 大きなポイントになりました。しかもエアメールが直後に実現させてしまった ので・・・。 しかしユニバーサルのこのシリーズはクォリティといい価格といい、ホントに紙ジ ャケのお手本のような素晴らしいものです。長く続いてしまっているせいで逆に大 賞になりにくいのか? ... 4位:「エアプレイ/ロマンティック」 2005年はAOR系の紙ジャケ化が目立った年でもありました。ヴァレリー・カータ ーやネッド・ドヒニー、年末のボズ・スキャッグスなどAOR名盤がたくさんでまし たが、目玉のワーナーが中止。ということで、中でもピカイチだったエアプレイが 選ばれました。 ジェイ・グレイドンによるリマスター、復刻帯もつけたダブル帯という新機軸、イ ンタビューや復刻の足取りを含む詳細なブックレットと至れりつくせり。 S:文句のない素晴らしいリイシューですが、ジェイ・グレイドン本人監修のリ  マスターってのも大きいかな W:ま、メンバーがやるのがいいかどうかは賛否あるけど、これはいい結果。  ピストルズをスティーブがやるのとは違うんじゃない?やっぱりグレイドンだ  からってことで。 S:でも本人はできればリミックスしたいといってるようだ W:メンバーがやるとそうなるよね。リマスターでは限界があるから、作った  当事者だったら不満が残っちゃうのはしょうがない。できればリミックス、ど  うせならオーバーダブとか弾き直したいとか、録音しなおしたいと思うんじ  ゃないかなー S:最後には収録曲もいれかえたくなったりして・・・ W:それじゃ違うアルバムになっちゃう(笑)。でもアーティストの気持ちとし  てはわかるよ(ホントか?)。 ... 5位:「British Rock Explosion」(フリードウッド・マック、チキン・シャック、サヴォイ・ブラウンほか) 年末に出たソニー/ユニバーサルの合同企画。2003年の100周年以来、 ブルーズものの企画が続いていますが、これはそれの余波? ソニーの方は音質がイマイチのものもありましたが、こうしたものがまと めて出たのはうれしい限り。中でもCDにプレミアがついていた「クリスチ ン・パーフェクト」の紙ジャケリマスターは喝采もの(あくまで、チン、 ですから)。 音楽書籍大賞をあげたいくらい自伝が面白かったキーフ・ハートレー関係 も入れて欲しかった(もちろんアートウッズが入ってたらさらにブラボー?)。 ... 6位:「エアー・メイル ブリティッシュ・レジェンド・コレクション」(イギン・ボトム、カレイドスコープほか) 航空便の英国伝説収集は2005も猛爆走!!イギンボトム、カレイド・ス コープ、ジュライ、ハード・・年末にはジョンズ・チルドレンまで出てき ました。もはやどこまで走っていくのか空おそろしくさえあります。 アルカンジェロ、ストレンジ・デイズも同じジャンルで競合。特に今年は スラップ・ハッピーが続々紙ジャケされた年でもあって最後まで白熱しま したが、やはり紙ジャケ史上初のデッカ窓を再現してしまったエアー・メ イルに軍配が。 涙をのんだスラップ・ハッピーもここでまとめておきます 「ソート・オブ」(アルカンジェロ)インナー付 「カサブランカ・ムーン」(ストレンジ・デイズ)ブックレット付 「ACNALBASAC NOOM」(ロクスソルス)再発ジャケデザインも封入 「悲しみのヨーロッパ」(ストレンジ・デイズ)→以前ユニオン特典紙ジャケ付きCDがあった気が・・ ということで4枚が3社から出たのですが、こうしてみるとみんな似たような 会社ですな・・・。どうせなら合同で一気に出してくれたら大賞ものだった? その他にもヴァシュティ、シャーリー・コリンズ、スパイロ・ジャイラなどなど、 オリジナルなんて買いようもない激高盤が続々紙ジャケ化されました。 ... 7位:「ボブ・ディラン紙ジャケ第二弾」 去年は二毛作?とかいわれてしまい、しょうがなくボブ・ディラン賞をもうけた 御大ですが、今年は4枚のうち2枚が新規2005リマスター。 中でも「時代は変わる」はパーフェクトな出来でした。 しかし後の2枚のベストが1997リマスターだわ、「ノー・ディレクション・ホー ム」の方が(当然ながら)話題になるわ、自伝は出るわで紙ジャケの印象がうすく なり、結局7位におちつきました。 ディランもの、いろいろ出ましたが、最高に面白かったのはやはり自伝だったとい うことで。 ... 8位:「BMGイタリアン・ロック復刻紙ジャケット・コレクションIII」(ロヴェッショ・デッラ・メダーリャほか) イタロなどのユーロプログレも秘境化が進んだ一年でした。再現度に関してはいろ いろありましたが、やはりメダルを実現してしまったこれに。 探検隊はまったくの門外漢ぞろいだったのですが、紙ジャケになってしまったせい で聴きまくるハメに・・・・で、最近思うのはやっぱPFMってスゲーんだなという ですね・・・いや、その他はたいしたことないという意味ではなくてですね・・。 ... 9位:「MUZAK Archives ハーパーズ・ビザール」 アメリカンロックというか、ソフトロック、スワンプ/SSWものも注目作がありま した。レオン・ラッセル、アルゾはよくききましたが従来リマスター?ということ で外れてしまい、結局ソフトロックの大物バンド、ハーパースが残りました。 2006はミレニアムなどが登場予定。期待が高まります。 ... 10位:「Virgin Charisma ペーパー・スリーヴ・シリーズ」 ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレーター 残されたプログレの大物VDGGも再結成を機に、満を持してのリマスター&紙ジャ ケ化されました。リマスターの出来はともかく、ポスターがちゃんとついてたのは ポイント高かったのではないかと。あとは「エアロゾール」ですね。 W:しかしVirgin Charisma ペーパー・スリーヴ・シリーズってどう進行してんだ  ろ? ... 11位:「NO NEW YORK」 オルタナ/NEW WAVE系はポップ・グループが2006にのびたため、キリング・ジ ョークとノー・ニューヨークの一騎打ちに。 S:キリング・ジョークの3rd、コニー・プランクがやったヤツ、オレ、あれが  大好きだったんだよ W:あれは・・過渡的というか、セールス的によかっただけだろ・・ Y:・・・(アストロ球団を読み続けてました)・・・ ということで、3rdをめぐって意見の対立があり、ノー・ニューヨークに落ち 着きました。出た時の衝撃はもはや感じませんでしたが、今の若い人はどうな んだろう?(なんて若い人の反応を気にするとこがおやじなんだけどさ)。 ... 12位:「ブリティッシュ・ロック・マスターピース」 (バート・ヤンシュ、ジョン・レンボーン) 2004のペンタングルに引き続き、というか2005もブリティッシュ・トラッド 系は紙ジャケと相性がいいのか、ファンが重なってるのか、けっこうでました。 最後はこれ。よく18枚も出してくれました。全部買った隊員は財布がつらそう でしたが。 ... その他にもボビー・ウーマックなどを含む「グローリアス・ソウル・ジェムズ・ シリーズ」、カン、Q.S.M.S、ジェファーソンなども最終選考に残っていました。 特にソウルは難航。 W:これ、オリジナルに忠実なのかな? S:わからん・・・しかし、この手はアルバムというよりシングル優先のヤツも  あるし Y:・・・そういや、実写化されたんだよな・・・ W:アストロ球団はもういい、っちゅーの!
... 【JAZZ部門】 W:ジャズはねー。さすがにもうメインストリームの名盤は出すもんないね。 S:ここ2〜3年まったく同じはじまりだなー。 すでにレコード会社ではクラシック&ジャズで統合され、クラシックと同じ 廉価版路線をひた走るジャズ部門。1000円シリーズも出てきてもはや輸入 版・中古盤と遜色なし。名盤が安く買える反面、未来はないよなー、的な諦 観もジャズ売場に漂いはじめた?それを尻目にユニオンの廃盤コーナーは値 段がうなぎのぼり。ブルーノートのリバティー盤が3千円超えるだとー!? ... 部門賞:「“リヴェンジ・オブ・ブラック・ジャズ”シリーズ」(ジーン・ラッセル、ダグ・カーン、ウォルター・ビショップ・ジュニアほか) W:てなことで今年はファンク、ソウル、ラテンの復刻が中心。 S:も、大賞は決まったも同然。これは全員一致のブラック・ジャズ! W:ジャズであるかどうかはドーデモいいんだけど、この手はやっぱ黒い方が  好きなんだよなー、このシリーズもいいけど、やっぱ50-60年代が最高。 S:寺島靖国氏は新譜を聞け聞けとおっしゃるが、まだ50年代のジャズも全部  聞いてないのに・・ロックもJ-POPも聞いてるから、新しいジャズに手が回  らない。 W:魅力もあんまり感じないし。ヨーロッパ系のピアノ・トリオとかも年に何  枚かは買うけど、なにきいてもいっしょ、っつうか Y:・・(今度は梅図かずお名作選をよんでいる)・・でもECMは別なんだろ? W:(無視して)今年の新譜はモンク&コルトレーンだったな Y:・・・・でもマイルスは別格なんだろ? S:(無視して)ウィントンの新作、アナログで出ないかなー (いってることが支離滅裂ですな) ... 次点:「JAZZ ROCK名盤コレクション」(トニー・ウィリアムス・ライフタイム、ジョン・マクラフリンほか) S:これ、ユニバーサルのデッカ・デラムシリーズの続編かと思ってた。  ロック部門じゃないのね。 W:ちゃんと「ユニバーサル・クラシック&ジャズ」部門のリリースなのだ!  ジョン・サーマンのデラム盤も出て欲しかった Y:・・・こわいぞ・・ W:梅図かずおがこわいんだろ? ... 3位:「swing masters ユニバーサル ビッグ・バンド名盤」(ディジー・ガレスピー・ビッグ・バンド、クラーク=ボラン・ビッグ・バンド) ビッグバンド系がクラブでウケているためか(なにがウケてるのかイマイチ納得 できないが、もともとダンスものだから?)、クラーク=ボランも現在人気ある ようです。 ボラン追悼盤のような復刻になってしまった紙ジャケですが、ジャケもサウンド もそのカッコよさは折り紙つき。当然のごとく3位に。 そろそろ日本ではムリといわれていたディジー人気が爆発するか? ... 4位:「RCAマンボ/ラテン・ペーパー・スリーヴ・コレクション」(ティト・プエンテ、ペレス・プラードほか) W:これ、ジャズ部門なのか? S:ジャズとラテンはつねにともにあり。いんじゃないの? W:でも、音いいんだよ、これ (と、CDをかける) Y:こりゃいいな。なべ食いに行きたくなったな・・ W:オリジナルと比べてどうなのかは、さっぱりわからないんだけどね。 ... 5位:「ハーブ・アルパート・ゴールデン・コレクション」 W:ライナーとか読むと、やっぱスーパースターなんだな、と。  力の入った復刻プロジェクトです。 S:かつての社長だからな。ファウンダーってヤツですかね W:じゃ、5位ということで その他年末に出たアーゴとか、ジョニー・ソマーズなども聴きました。 幻のJARO盤もジャケがボケボケで、イマイチひっかかりませんでした。 W:それより今年一番の問題はジャズ批評だ S:読むとこなくなっちゃった W:ジャズ批評は初心者相手にすんな! S:初心者が”ジャズ批評”なんて名前の雑誌見るか!なんだあのスカス  カのレイアウトは!もっと文字とデータとレーベル写真でギチギチにう  めつくせ!(オイオイ〜) Y:・・チゲ鍋なんてあったまるんじゃないかな・・ ・・・ W:(無視して)初心者じゃなくて、マニア初心者の中級ファンをねらえ! Y:購買対象者層が少なそうだなー・・ W:なに会社の会議みたいな意見いってんだー!ジャズなんだから初心者幻  想はもうあきらめろー (一体誰に向かってさけんでたんでしょう・・・文句を叫んでるわれわれこ  そ、生半可な初心者のような気もしますが・・・) S:一昔前のレココレのジャズ版みたいのが読みたいわけね W:そうなのだ。それで、何度でも何度でもマイルス特集をやってくれ! S:ま、もうクラシック化してるから、邦人とか、新人の入賞者とか、二世  とかがメインになっていっちゃうよね。 W:それはスイング・ジャーナル読めばいいんだからさ。 S:でも、澤野とかVENUSとか日本のいい意味でのインディー・レーベル  は好きなんだな。これが盛んなのが救い。 W:あと、アナログ復刻が増えてきたのもうれしい S:ジャズ批評でルネ・ユルトルジェとかの比較検証やってくんないかなー Y:誰か興味あるんですか? ・・・・
【CLASSIC部門】 クラシック部門は今年も該当なし。初期盤の豪華な装丁をホントに復刻で きたらすごいんだろうけど、採算あいそうにないし・・・。巷ではフルヴ ェンなどの盤起こしCDが色々でたりしたのが復刻系で目立ちました。輸 入版で出たグールドのゴールドベルグ豪華版はやっぱり買ったけど、紙 ジャケはオマケ程度でした。 ...
【J-ROCK/J-POP部門】 日本にマスターがある強みか、この部門のリマスターはすぐれたものが 多かった。でもなぜかフリクションの「軋轢」はこんなはずじゃ・・と いう音で5位に。 オフコース、チューリップ、佐野元春など大物も出たが、インナーやオ マケの復刻のすごさで元春が2位に。 やはり例年のようにYMO関係が強かったがプラスティックス、立花ハジ メはおしくも選外となり、ベターデイズがダンスリー好きのW隊員の好 みで3位に。ソニー/コロンビアの共同企画となったソロアルバムは、 オリジナルのエンジニア、ASTの小池光夫のリマスターが受賞ポイント となった。ASTってエイエスティと読むのだろうけど、これじゃかつて の栄光の田町アルファのAスタと同じですね・・。 S:エレックは? W:旗艦となるべき肝心のたくろうオンステージが、ブックレット復刻  なしということで・・ S:ま、100タイトルくらいやるみたいだから、そのうち取り上げまし  ょう
【海外/その他の部門】 海外版ではライノのギャング・オブ・フォーが記憶に残った。別にジャ ケは対して復刻してないのだが(見開きで、ひとまわり小さい)、音も 別にたいしたわけではないのだが、でもなんだか愛情を感じるライノら しいいい復刻であった。 VeeJayのブルースシリーズはSAMリマスターというアナログアンプを 通す形式で(探検隊の)注目を浴びた。盤起こしでもちゃんとやれば かっこいい音になるのだ。 ウルトラ歌謡探偵団はJ-POP部門に入るはずなのだが、なぜかこの 部門で池玲子と争うハメに。 マーティン・デニーはジャケが一回り小さいというナンダカナーな 感じではあったがライノが入るならいいだろ、ということで追悼の 意味をこめてノミネートとなりました。 もはや要するにこの部門はルール無用の場外乱闘状態。2005年に記 憶に残ったものがノミネートされたといいましょうか・・・。 ...
【やっと出たで賞】 S:去年はCCCD回避したで賞だったんだよな W:まぁこんだけ延期をくりかえしてくれたんですから、なにか賞をあ  げたいと。 S:モノ/ステレオもちゃんと入ってて、ユニオン特典帯もあって、文句  ないんだけど、出てみたらまぁこんなもんかな、という Y:ずーっと延期を繰り返してた方が面白かったんじゃないか? S:この際ね
【話題になったで賞】 大物の、ついでにいわせてもらえば(紙ジャケに理解のない)大物の リマスター&紙ジャケが難しいため、昨年度から出来た賞。 もちろん受賞は前回の発売中止の悪夢にめげず、見事復活なったボス の紙ジャケ。頭が下がります。でも年末の30周年記念箱がすごすぎて ちょっと影がうすくなってしまった。それでも!ありがとう! ケイト・ブッシュはリマスターが何年もうわさされながら実現せず。 新譜はものすごくよく聴いた。 アップル紙ジャケが3位。やっぱりこの「神の掟」アップル帯は、ニ セっぽいとはいえ、さすがに店頭で見た時はギョっとしました。 アイビーズ、バッド・フィンガーも話題になりました。
【紙ジャケ特典大賞】 毎年毎年ユニオン特典にはお世話になっていて、もはや特典という意識 ではなく、ユニオン特典帯か箱がフツーになってしまっているという、 アブナイ感覚の探検隊。 しかしそんな中でも池玲子のティッシュ箱は話題になりました。 ジェファーソンの別ジャケとボスのテスト・プレス・ジャケはものすご く魅力的だったのですがハードルが高すぎて・・。 カンの特典箱ならぬ特典カンも特典大賞に一時のぼりました。 しかし、選考途中で音を聴いてしまったのが運のつき、 やはり幻の発売中止盤を完全ではないものの復刻したこの特典に! 「BOB DYLAN LIVE AT CARNEGIE HALL 1963」 当時COLUMBIA CL-2102(モノ)/CS-9302(ステレオ)と品番まで決まっ ていながら発売されなかった 「BOB DYLAN IN CONCERT 1965」を彷彿とさせてくれます。 しかもその音のナマナマしさ!1曲目が同じ「時代は変わる」で始まるとい うことで、同タイトルの紙ジャケと聴き比べてみたのですが、この特典の方 が、なんというか衝撃的でした。ということで、特典大賞に決定! でもこれ、紙ジャケだけじゃもらえないんですけどね・・・ Y:ついでに二年連続でボブ・ディラン賞あげるか W:ボブ・ディラン賞は自伝の、本だろ S:あれ読んだせいで特集が書けなくなった・・早く続刊でないかなー
【選考を終えて】 W:結局去年はSMDが各部門で大暴れという結果に S:ユニバーサル、BMG、東芝EMIとともに出しまくりだった W:これにワーナーが加わってくると面白いんだけどな S:アルカンジェロ、ストレンジ・デイズ、エアメールの3大秘境レーベ  ルも楽しみ Y:終わったんなら、早くナベつつきにいこー ・・・ W:去年のこのサイト最大の事件は掲示板の死亡だった S:あれはまいったよなー。 Y:・・・もう、いいだろ W:さすがに新掲示板は登録制にしたんだけど、できればいつかまたオー  プンな掲示板にしたいな ・・・・ しびれを切らしたY隊員がみんなをひきつれて夜の街に繰り出し、結局な べをつつくはめになった探検隊。なべを探検してどーすんだ? S:今年はまずストーンズの来日と紙ジャケだな W:再現度はどーなるんだろうね?ところで新譜はどうだったの? S:わりとよかったんだけど、あんまり聴いてない(笑)というか、年  末に出た「レアリティーズ」の方が面白くて!どっちもアナログで買  ったんだけど、「レアリティーズ」の方がいいんだよ!音もいい。 W:ダメなファンだな・・・ S:あとはね、ITMSはすごい使ったよ。ダウンロードしまくり。J-POP  の新曲はほとんどこれで聴いてた。 Y:米国ではITMSが普及したせいでCD自体の売上枚数があがったって  調査報告が出てたぞ (なべを食って落ち着いたのか、まともなことをいってます) S:アメリカの調査報告はアテにならないんだけど、それはいえるかも  ね。昔、ラジオでかけるとレコードが売れなくなる議論があったよう  だけど、やっぱりそういうのって逆なんだ。 W:ラジオがすたれた分、ネットにいってるのかな S:ま、ITMSで落として聴いて、気に入ったら紙ジャケを買う、って  スタイルが増えてくるといいね W:エッグの第三楽章で、それはないだろーなー などとくだらないことをいいつつナベをつついている探検隊・・・ すでに時間は夜の11時を回り・・一体あと何年こんなバカなことを続 けるのか。 ま、こんな探検隊ですが、みなさま今年もどうぞよろしくお願いいたします! (了)

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