友人たちは今
HER FRIENDS' CASES...

じK大文学部の女子では、内定は金融系以外2名ほどしかいなかった。もともとメーカーを受ける女子が少ないせいもある。

 数少ない一人は、先にも書いたとおり教習所に通っていて、大手食品営業内定。慣れぬ東京の道を運転しながら、初仕事はとても大変だと思う。だから娘には車だけはやめてと言った。駐車も厳しくなっている都心部。運転歴35年(ペーパーではなくずっと乗っている)の私でも首都高は走るのはいやだ。車は慣れれば楽かもしれないが、運転の仕事はいつ事故に巻きこまれるかわからないということもある。地方勤務なら車はほぼ必須だが、東京での車での仕事は、かなりキツイ始まりになると思う。頑張れ!

 K大メディアゼミや他の友人たち。男子は前記した一番乗りの日本TV制作。他は大手不動産ホテルデパート中堅商社、金融系など。女子は小中のIT系など。

 他大学の友人では文学部ではない文系女子は中堅ゼネコン、大手メーカー、生保など。まだ決っていない子もいる。男子では大手商社、証券

 理系では、看護学部の友人が千葉の国公立病院。もちろん寮で、1年目は休みなんてないと今から諦めている。保育学部の子は区の保育園

 大学院へ進む文理系の友人もいるし、3年の秋にダメ元で受けた劇団四季に合格し、シュウカツはせず研修に励んでいる友人もいる。この子はW大数学科なのだが、 ずっとバレエを続けているの異色の友人で、 すでに四季の「ウェストサイドストーリー」でバック多数の代役に選ばれたという。

 シュウカツから逃げたいのか、海外の大学へ1年留学した文系男子も二人。それぞれの未来は……

 あるK大男子(文学部ではない)は、1つ内定がとれた後も迷って秋までシュウカツを続けていたが、結局他はとれず、もう今から、2年ほどで辞めると言っているらしい。他の大学(六大学のM)の男子も、そこしか内定がとれなかったので、いずれは転職を考えているらしい。さすがに今からそういうことを言う女子はいないが、起業などには憧れもあるのか、そんな会話もしたようだ。

 若者が3年ほどで辞める率が高いというが、思えば友人の子供たちも、30歳前で3社目という男性が2人、28歳で2社目という女性が一人いる。一つの会社に拘らないという時代なのか。正社員から派遣になり、また正社員に戻った友人の娘もいる。彼女は実家は東京だが卒業後すぐ家を出て、友人とルームシェアで2人暮らしをしていたが、相手が結婚してもうすぐ部屋を出るのでどうするか思案中のようだ。それぞれに家や経済的な問題もあるのだろう。

 関連企業や同職種であれば経験を活かせるが、違う分野なら、またほぼ一からやり直すことになるし。社風も違うだろうし、苦労はするだろう。従来の雇用体制が崩れた今、若い人の先を思ってしまう。もっとも、辞めると言った学生も案外と会社を気に入り、そのままだったりするかもしれない。それは来春、入社しなければわからない。

 韓国の裕福な家庭に育ち、K大に留学していた女子は、韓国の大学に少し通っていたが、日本のメディア系をめざし11月まで全国をまわって多々受けたが、結局全滅だった。韓国は今、大変な就職難だそうだが、春には韓国へ戻らざるをえないそうだ。

2007年1月28日号掲載

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