MUKAITEN High Resolution Sound 3
無回転! ハイレゾ特集!!(3) 2010/08/29



Pokaさん所有のDVD-AUDIO ハイレゾデータの宝庫だ!
その2へ

...
ハイレゾ特集も3回目。ここまでやるとは自分でも思っていませんでし
た。無回転ハイレゾは部屋のPCで手軽に高音質が楽しめてしまうのが
いいところですが、最初は私も懐疑的でした。

・仕事でパソコン使っているのに、家に帰ってまたパソコン起動したくない!

→結局メールチェックなどで使ってしまうし、そのまま音もきけてしまうので
今は苦がなくなりました。スリーブ機能を使っている方はもっと便利かと。

・パソコンなんてノイズの固まりの機械でいい音が出るわけない!

→でも今の音楽の90%以上はそのパソコン使って作ってるし・・・。
(もちろん電源や制振対策をやると格段に効きます・・これはアナログもいっしょですが)。

ということで快適なオーディオライフを続けているわけですが、そんな探検隊のもとに
1通のメールが!

「ハイレゾバンザイの記事は大いに嬉しいことですが、
実は私はハイレゾでもマルチ再生にその価値があると思っています(中略)。
確かにマルチ再生環境は誰でできるものではないことは、重々承知していますが、
紙ジャケ探検隊でも、その価値を充分 分かってもらってから、論評してもらいたいのです。」

よし、来た! 

これでこそ、さんざん「マルチには興味がない」とか「肝心なのはステレオだ」
とかいってきたかいがあったというもの!
お便りを送ってくれたPokaさん、ありがとうございます!
「ぜひ来て、ウチの音を聞いてもらいたい」ということなのでさっそくお宅へ
おじゃまさせていただくことに!

================================================================================================================= 豊潤なるハイレゾマルチ体験 ...

どんどん出てくる宝の山
上の写真はPOKAさん所有のDVD-AUDIOの一部。 まぁすでにプレミアがついてるものやら、こんなものあったんですね!?と ビックリするようなものがゾクゾクと登場です。 この他もちろんSACDも山のようにお持ちで、やはりマルチが主眼の方は昔か らこの手のハイレゾソフトを買われているわけです。 ねらいどおりです。ウシシシ。 Pokaさんにとってのマルチ再生は、後ろから音が出てくるのがおもしろいとか ではなく、5+1スピーカーによる音場再生にこそ価値があるということでした。 ではでは聞かせてもらいましょうと、さっそくオーディオルームにおじゃまし てみると・・・、 リアスピーカーが後ろにない! フロントスピーカーより手前、顔の位置よりちょっと前くらいにセッティングされている ではありませんか。要するに6つのすべてのスピーカーは自分より前にあるわけです。 なるほど! このセッティングなら、元々2チャンネルの曲をムリヤリマルチにした様な変な感じはあ りません。高名なロキシー・ミュージックの「AVALON」(これはSACDでしたが)のマ ルチも、左後方からタムでぶっ叩かれるような違和感もなく、うっとりと聞き惚れること ができました。 そしてその再生音はおっしゃる通り2チャンネルの音場と全くちがい、空間が音で埋め尽 くされる感じ。しかも解像度が高く、分離がいいので圧迫感もありません。 もちろん、このセッティングでこれだけ鳴らすのにはフロント/リアの音量バランスやポ ジショニングなど様々な試行錯誤や工夫があってのことだと思います。いや、あっぱれです。 ちなみに通常のCDはDDコンバータで24/96にアップコンバートしてから再生されている とのことで、プリアンプなどの再生系統の違いもあってかDVD-AUDIO/SACDのステレオ 2チャンより太くていい音がするとのことでした。 Pokaさんはパソコンでの再生にはまだ懐疑的で、やはりディスクでの回転再生で聴かれ ているとのことでしたが、確かにこの膨大なソフトと、電源対策も含めて見事に構築さ れたハード環境があれば・・・。 何枚かお借りしてみましたー
Pokaさんのコレクションから何枚かお借りして、リッピングして聴いてみました。 右ははトニー・ヴィスコンティ入魂のリミックスが聴けるT.レックス「エレクトリッ ク・ウォリアー」。右はこんなもの出てたの?といった感じのレオン・ラッセルの ファーストです。 「エレクトリック・ウォリアー」のマルチは以前から評判がよかったのですが、とに かくこれが1971の作品とは到底信じられない音で鳴っています。マッシブなリズム セクションの音は現代でも十分通じるもの。 またこのアルバムはヴィスコンティのアレンジが凝っていて、ストリングス、コーラ ス、パーカッションなど色々入っています。しかもそれぞれ独自に、有機的に動いて からみあっていくのが大きな魅力。要するに単なるユニゾンや白玉、といった厚みを ますためだけに存在しているわけではないのです。その類希なサウンドスケープが、 マルチだと各楽器の分離がいいためにより明確に聴きとれます。 ステレオは24/96でこれも素晴らしい音。 ハイレゾ・ミュージックって、どんな会社?
あまり見たことのないレオン・ラッセルのDVD-AUDIOはその名もHi-Rez Muicという L.A.にある会社からリリースされたようです。直接的な会社名です。ステレオ初期に コンテンポラリー社が起こした”STEREO"レーベルを想起させます。 ハイレゾ社のサイト まだサイトはあって、レオンのこのアルバムも$21.99でカタログに載っているので すが、現在は購入できません。 このソフトはマルチはなく、テープからトランスファーしたステレオ24/96のデータ のみです。 ボーナスは4曲入り。曲順はセカンドプレス以降のもので、ファーストにしか入って なかった「戦争の親玉」はボーナストラックで収録。例のDCC盤に入っていたミック・ ジャガーが歌っているトラックは入っていません。 データはアルバム全曲+ボーナス分が、1曲ごとではなく、大きく2つのファイルに 分かれて収録されています。 わりと珍しい収録の仕方ですが、再生の時はプログラムで頭出しをしているのでしょ う。無回転ハイレゾでリッピングしたデータもA面データ、B面データといった感じで わりとアナログライクに再生して楽しんでいます。 せっかくなのでアナログ盤と比べてみましょう スーパーマンロゴ入りの米シェルターオリジナル
ハイレゾデータはのっけから「サー」っとテープヒスがかなり大きめにします。しかし これは悪いかというとそうでもありません。EQやノイズ処理などをせずに素材そのまま にしておくことが良心的、という考え方もあるからです。むしろテープからのトランフ ァー、いかに素材を生かすかに心血を注いで、あとは余計なことはしないというやり方 です。 ということで、テープヒスもあり、ほとんどEQもかかっていないように感じます。これ またスッピンです。 片やアナログ盤は当然ながらEQされていて、中高域はデータより強調されています。 なのでレコードにあわせてiTunesでデータにEQをかけてみるとなかなかいい感じに・・。 iTunesはEQの設定を曲ごと、アルバムごとに設定・記憶できるので大変便利です。変更も 簡単なので積極的に使うのもいいかと思います。 特に何もしていないスッピンのハイレゾデータは、自分のハードや部屋の環境にあわせて 設定しておくと便利だと思います。 またPokaさんのところで聴かせていただいて驚いたのは、マイルス・デイビスの 「カインド・オブ・ブルー」。これはSACDマルチなのですが、輸入盤と日本盤で 全く音量レベルが違っていたのです。日本盤の方がかなり大きな音量で収録されて います。クレジットを見ると同じマスタリングによるDSDデータなのですがDSDを さらにリマスターした?それとも他の要因なのか? SACDもまだまだ謎が多いなー、と思いました。 ================================================================================================================= ホテカリ究極対決? ... さてさてPokaさんからお借りしてきたDVD-AUDIOディスクの中でもけっこうなプレミア がついているイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」 後方は日本盤・米盤LPと米テストプレス 手前はDVD-AUDIO
こちらステレオは24/192というハイスペックで収録されています。 アナログは過去にさんざん比較検証して辿り着いた米盤オリジナル。 探検隊も英オリジとかDCC盤だとかモービル盤だとかリマスターCDとか聴き比べ たんですが、ただの米盤にかなうものがありませんでした。 (もちろんお手持ちのシステムで違うと思いますが、鮮度、イキのよさは米盤が やはりダントツだったのですね)。 で、これも、またしても工場で音が違うと・・・。 SP(東海岸ペンシルヴァニア)は固くシャキっとしてますがキツイ。 PRCW(西海岸のPhilipsの工場)はつやがありのびやかですが、丸い。 で、結局米盤で良かったのはCSMでした! CSM(Columbia Santa Maria 西海岸サンタマリアのColumbiaの工場)は、一聴おと なしめなんですが、実にナチュラル。で、音量をあげると、どこまでもどこまでも、 のびやかに音場がひろがっていきます。 私は発売当時日本盤で聴いていたんで、ああこんなに立体感がある音だったんだ、と。 今比べると日本ワーナー盤はハデですが、平板でギシギシしています。 で、このCSMの米テスト盤レコードとDVD-AUDIOの24/192データを聴き比べてみよ うということになりました。 え?紙ジャケCDはどうしたかって? もちろん、リッピングしたデータならCDとDVD-AUDIOは同一条件で聴き比べること ができます。 というか、DVD-AUDIOをリッピングした段階で以前にCDからリッピングしたデータ があったんで、自然と聴き比べてしまいました。 これはですね、正直にいうと、聴いた途端CDのデータを削除してしまったという(も ういらないね)・・・。空間の再現力の圧倒的な違いがありまして・・。ただ現行の リマスターはかなりEQで補正されているので、そのへんが好きな場合は価値があるか と思います。でも、残しておくとですね、iTunes上での曲名やらなんやらの整理都合 上、まぎらわしいのです。てことでバッサリ消しました。 現状私はハイレゾ版にリマスターCDと似たようなEQをかけて聴いています。 で、テスト盤とハイレゾデータ対決ですが、これはちょっと面白いです。 またいろいろ謎や課題もでてきています。 なので、ここまで書いてきてなんですが、 もう少しいろんな人の意見も聞いて、改めてご報告したいと思います(スイマセン)。 いずれにしろ貸していただいたPokaさん、ありがとうございました! ================================================================================================================= デュアル・ディスクって何だ? ... PokaさんはDual-Discもかなりの数をお持ちでした
1回目の時に、片面が通常DVD/もう片面がDVD-AUDIOになっているクラレコのBN盤と 「ペット・サウンズ」をご報告しました。 ここでとりあげるデュアル・ディスクは片面がCD/もう片面が通常DVDフォーマットのも のです。 通常DVDフォーマットでも音声スペックは24/96まで収録可能(ただし絵を動かすことは ほぼ不可能になっちゃいます)。ということで一時このフォーマットのソフトもけっこ う出ました。 でも、音声フォーマットが結局何で収録されているのかクレジットされていないものも 多く、買ってみないとわからない、という謎のディスクがデュアル・ディスクなのです。 1回目にトーキング・ヘッズはハイレゾではないみたい、と書きましたが誤りでした。 すいません。ちゃんとマルチ音声、ステレオとも24/96で収録されています。 商品にはDVD面とクレジットされていますが、DVD-AUDIOとして考えても非常にすぐれて います。 「リメイン・イン・ライト」のマルチミックス、それをもとにしたステレオミックスと も、圧倒的な分離の良さ。新たなパースペクティヴで聴くことができます(多少違和感 ありますが)。 全体としても非常に良く出来たプロダクツで、買って損のないすばらしいハイレゾディ スクです。 写真はBOXですがバラ売りも出ていて、今ならけっこう安く入手可能です(1枚数百円で 買えることも?)。 ハイレゾだからなんでもかんでもいい、ってわけではないのですが、これは良いハイレゾ の一つでした。 ボウイとクラプトンも24/48ハイレゾで
左のデビッド・ボウイは他にライブ盤が数種ハイレゾで出ていますが、 「ヤング・アメリカンズ」の30周年記念版もハイレゾデータが収録されていました。 これはデュアル・ディスクではなくてCDとDVDの2枚組なのですが、DVDの方に24ビット ステレオデータが入っています。24/48です。 音はもともとあまりいい音じゃなかったのもあってか、そんなにたいしたことありません。 右はエリック・クラプトンの「BACK HOME」。クラプトンも他のタイトルではれっきとし たDVD-AUDIOディスクが何種もリリースされていますが、この「BACK HOME」はデュアル・ ディスク仕様で、DVD面に24/48のステレオデータが収録されています、 1曲目冒頭からドズーンッ!と低音がうなりをあげますが、これ、やりすぎだろ?って ミックスではあります。あいかわらず曲はつまらないが、クラプトンのギターは冴えわ たっているという・・・「ああ、曲がダメでも、このギターの音色さえあればOK」的な アルバムになっています。 私もよく知らなかったんですがこうしたDVDとのデュアル・ディスクや、DVDつきの限 定版にハイレゾデータが潜んでいたんですね。 また、オーディオショップ・ カンタービレさんからも ジョン・メレンキャンプ / Life Death Love and Freedom が 紙ジャケのCD + DVD-ROM のセットとのハイレゾ情報をいただきました。 「このDVD-ROM に24/96 2ch/LPCMのWAVファイルが収録されています。 もちろん、アルバム全曲です。 (ほかにもMP3データも収録されています) 収録形式がデータDVDに、WAVファイルですのでPC再生専用となりますが PCへの取込みは、普通にデータコピーで実施出来ますので便利です。」 とのことです。 こうした形式のリリースが増えてくるとうれしいですね カンタービレさん、ありがとうございました。 このアルバムがハイレゾなら大事件だが!?
さてPokaさんからはAC/DCの世紀の大名盤、全世界で3500万枚以上売ったバイブル盤、 「BACK IN BLACK」のデュアルディスクもお借りしました。 おお、これがハイレゾだったら凄いぞ!ってとこです。 今までは米版プロモが最も鮮度が良く、英盤マト1が最も迫力があったのですが、さて デュアルディスクの実力やいかに? ジャケット裏にはスペックデータは記載されておらず、 PCM STEREOの表記と SUPERIOR SOUNDのクレジットがあるだけです。 なんだ!? SUPERIOR SOUNDって? で、パソコンでリッピングしてみると、なんてことはない、VIDEOにシンクロした 16bit/48khzのデータでした。ガックシ。 リマスター自体はSONYに移籍した2004年リマスターで、ちなみに同じリマスター の紙ジャケCDとリッピングして比べたんですが、違いはわかりませんでした。 16/48というのは映像フォーマットではよく使われているので、元の16/44.1を変換 しただけかもしれませんし、もしかすると大元に24ビットデータがあって、そこから 新たに16/48のデータを作った可能性もないわけではないですが・・・。 まぁ、そう思って聴くと4Khz分くらい高音が伸びやかなのかしら?といったとこで・・。 まったく・・・。 これはダメなハイレゾの例ですね。 ================================================================================================================= その他のダメレゾ ... ダメなハイレゾに関してはその他にもこんなものが・・・。
パンクのハイレゾって、意味があるのかどうかは・・・
パンク・ニューウェーブのハイレゾに関しては米SILVER LINEから上記のピストルズの セミオフィシャルの他、Xレイスペックスのデビュー盤がDVD-AUDIOで出ています。 同社からはレゲエ関係もボブ・マーリーのセミオフィシャル盤やトゥーツ・アンド・メ イタルズのDVD-AUDIOが出ています。 って、いってもねぇ・・・。 このピストルズの「NO FUTURE U.K.?」はもともとがSPUNKという高名なブートでして そこにボーナストラック的に曲追加して新たな名前で出されたもの。当然ブートです。 この話題もやりだすとキリがないんで割愛しますが、元のSPUNKも、ボーナス拡大版の 「NO FUTURE U.K.?」も、2種類ともそれぞれ山のようにブート、セミオフィシャル、 果てはオフィシャルで出ている音源。 時には名を変え品を変え、鳴ってる演奏はいっしょだと、そういうものなのですが・・。
類似アナログだけでも膨大にあるんですよ・・
これ以外にCDでも掃いて捨てるほどあるんですけど、もうね、毒をくらわば何とやら この音源がDVD-AUDIOで出たというわけですから、一応、買うわけですね。 マルチも入ってますよ。なんだか疑似マルチっぽいですけど。 で、ステレオもちゃんと24/96です。スペック的には、”まっとう”です。 しかし、これをですね、もとがブートのこれをですね、ハイレゾで聴いたところで・・ やっぱり冒頭のテープゆれはそのままですし、音質も元が”まっとうでない”だけに どうしようもないと。 よく出したな、これ!! って、買ってる私がいうのもなんなんですね。オマエみたいのがいるから出してやった んだ、っていわれたらソレマデです、はい。 で、つぎがブラック・サバスの「パラノイド」です。 出し元が英Sanctuaryです。 このへん、もう〜ヤバそうな雰囲気、わかりますよね。 いーかげんそーだなー、ダメそうだなー。長年パッケージを買ってこられた同好の士なら その雰囲気、感じていただけますよね?
堂々の3枚組 DELUXE EDITION!!なんだけど
サバスの名盤「パラノイド」のデラックス版はですね DISC1:CD オリジナル盤のリマスター DISC2:DVD AUDIO:5.1STS/2.0 LPCM STEREO(裏面クレジットのママ)  74年の4chQUADミックスを5.1にしたもの DISC3:CD ボーナストラック ほとんどがカラオケVer. というもので、今回の注目はDISC2です。 DVD AUDIO:5.1STS/2.0 LPCM STEREO と、クレジットされています。 ですが、これ、DVD-AUDIOディスクではありません!! 単なるDVDディスクです!! じゃ、なんだこの”DVD AUDIO:”ってクレジットは?ってとこですが、 要するにDVD-AUDIOって意味じゃなくて、 DVDで、そんでそのAUDIOは、以下のフォーマットってことでしょうか?? それでマルチはSTSというなんだかわからないフォーマットで入っています。 圧縮音声のようです。 そして肝心のステレオ音声ですが、2.0 LPCM STEREOって書いてあるのに 入っているデータはAACの圧縮データとなっています! どーなってんだ? 実はハイレゾ音声にしてしまうと、画像の方はあんまり動きをつけられなく なり、静止画にせざるを得ないのですが、このサバスのDVDは、映像が意味 なく動いているので、そのせいかもしれません・・・。 (といってもライブやリハーサルといった貴重映像ではなく、単なるデザイン コラージュがちょこちょこ動く意味のないもの)。 最初LPCMで計画してクレジットまで印刷していたのに、映像が遊びすぎちゃ ってて、結局圧縮しないと再生できない仕様になっていた??? 最終的に入っているのはAAC(48Khz)音声でビット数は不明。 まぁ貴重なQuadMIxを聴ける、っていうだけのもんなんで、なんでもいいんで しょうが、あまりにもずさんなダメレゾでした・・・・。 しかし最近こーゆー、ダメなパッケージ買うとシビれますよね?  怒るというより、こうなんというか力がぬけていくような愉悦が・・・。 ================================================================================================================= カラヤンとキースのハイレゾ ... ダメなものばっかりで終わってもなんなんで、3回目の最後はカラヤンと キース・ジャレットといきましょう。 ジャケはDVD-AUDIO用に差し替えられ、崇高なお姿に
カラヤンのハイレゾはモーツァルトの「レクイエム」がDVD-AUDIOで出ています(SACDでも)。 カラヤンはこの曲を3回スタジオ録音しているのですが、 ハイレゾ化されたのは1975年の2回目のもの。マルチ、ステレオともに24/96です。 ちなみに3回の録音は61年、75年がベルリンフィル、 86年がウィーンフィルで、いずれも合唱はウィーン楽友協会合唱団、 レコード会社はドイツ・グラモフォンです。 なぜウィーンフィルとの最新版ではなく、75年のこの録音が選ばれたのかはよく わかりません。 マルチにした時の音場の問題か、録音したソースの問題なのか・・・。 もちろんステレオで聴いてもその包み込むような残響は十分感じられます。 油ののりきった70年代中期のベルリンフィルの精緻な演奏、朴訥な味わいを持った (あまり巧くはないような・・・)楽友協会合唱団の歌声。 息をのむような感動を与えてくれる素晴らしいハイレゾです。 確かカラヤンは過去のいきさつがあって楽友協会合唱団に恩義を感じていたはずで、 テクニックうんぬんより、気のあった、長いつきあいの仲間として、この重要な曲 をいっしょに録音したのかもしれません。 私はそーゆーの、わりと好きです。 前回お知らせしたHD Tracksのサイトではついにキース・ジャレットのソロ作が ハイレゾで登場しています。 キースのソロ・ピアノをハイレゾでご堪能ください
前回報告ではチャーリー・ヘイデンとのデュオ作「Jasmine」が24/44.1で出ている、 ということで、それもECMハイレゾで素晴らしかったのですが、 今回は堂々の24/96です。 ついにECMのキースのソロピアノをハイレゾで聴ける日がやってきました! 演奏は硬軟とりまぜたキースのソロの様々な面を満喫できるものですし、そのピアノ のタッチ、トーンをハイレゾならではの臨場感で堪能できます。 ロマンティックパート(例の、甘々の旋律が、次々とほとばしり出るとこ)での ペダルの余韻の音場にはゾクゾクさせられます。 まぁ、キースのうなり声まで臨場感たっぷりな点はちょっとなんなんですけど・・・。 しかもCDだと3枚組で、聴くの大変なわけですが、パソコンにとりこんでしまえば パリ、ロンドン、まとめて一気に聴けます。定価35.96$なんで、今なら3千円し ません。円高バンザイ!です。またキャンペーンなどがあるともっと安くなる場合 もあります。 今後もHD TracksのECM配信には要注目です。
========================================================================================= まだまだ続くのか? ... Pokaさんの協力もあって、ついに3回目まできてしまったハイレゾ特集。 まだまだネタはいっぱいあるんで、反響があったらまたやろうかな、と 思っています。 =================================================================================================================== <了>2010/08/29
その2へ
toppage database