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★★★第23回 2020年紙ジャケグランプリ★★★


もう元には戻らないというこの世界で
相談役に留まろういうやつもいれば、
ポンポン壊して火事場をのがれ
またぞろ復活を狙う輩もいる。

店がどんどん畳まれてるのに
株価だけはチョー安定。
随分だぜ、ずいぶぶぶん。

ちゃんと税金払ってるのに、
最後は生活保護があるってっか?
我が国のそーりだいじん!

そこの緑のばばあ、てめぇも
同罪だっつうの!

2020年
飲み屋の時短とリモートワークで、
くだを巻く場を奪われた
スウィートソウルな
おやじたちが向かった先は、

あの御方がかつて率いた、
あのバンドの
ハイレゾ紙ジャケだった・・・。


GRAND PRIX 2020



ユニバーサル ミュージック
「ハイレゾCD × RCサクセション」


総評

はい。というわけで、23回目の紙ジャケグランプリは、RCサクセション。最近、某組合との癒着が指摘されている探検隊だが、RCとは海よりも深ーい関係があるわけで(一方的です)、出た瞬間からノミネートはほぼ確定したようなものだった。
通常、選考にこうした私的感情や恩義が絡むと、やれ上の意向だとか、い・け・な・い〇〇カケ・マジック、忖度だよねといった世間の批判を気にしてしまい、ナイーブで慎重な探検隊は本命から少しずらした別のプロダクツを選定することもあるわけだが、今回はそのようなねじくれた心的葛藤もなく、とうぜんでしょ、これしかあり得ない、そりゃそうだ、と全会一致となった。

もちろん、グランプリを競うだけの実力をもったプロダクツもあった。
2006年の企画から10年以上交渉を続け、2019年3月ようやく発売かと思ったらギルモア本人の再チェックで1年延期、今度こその2020年4月もコロナでまた延びて、9月にめでたく発売に漕ぎつけたデヴィッド・ギルモアのソロ紙ジャケ(ソニーさん、お疲れ様っす!)。
リモートワークで、スマホ・オーディオから自宅オーディオへと回帰したおやじたちを狙い撃ちしたユニバーサルの大物アーティストの「ベスト盤」紙ジャケや、名盤のデラックスエディション紙ジャケ、中には『シリーズ「男の履歴書」』なんていう、紙で日経を読む機会が少なくなった履歴書ロスのおやじを狙った珍企画や、幻の作品の紙ジャケ降臨もの(ボウイとムーア)、激レア盤(プリンス、スターリン)まで、グランプリ候補は盛沢山だった。

あれー、RCと、ギルモア、どっちが手間と担当者の情熱がかかってるの?と疑問視するプログレおやじもいるだろう。おっしゃる通りである。しかーし、世の中の状況をみてほしい。おやじの中には、政府や日銀の手厚いバックアップで安泰な会社にお勤めの御仁もいらっしゃるかもしれないが、そうでないおやじもまた多い。
こんな時に、必要な音楽は何か?コロナで世界が分断された2020年、六本木で「ジョン&ヨーコ」展が開催されたが、生誕80年、没後40年の節目という事実を超え、もはや必然、なんというダブル・ファンタジーなのか!と多くの人々に感じられたように、RCのハイレゾ紙ジャケ化は、なし崩し感満載のこの国で、心傷つき壊れかかったおやじには、やはり清志郎の声が必要だったのだと思う。

RCをハイレゾ化すると、小ぎれいになってしまい、エネルギーがぎゅっと詰まった感じが失われてしまうと危惧するかつての制作関係者もいたらしい。確かに、今回のハイレゾは、アナログ盤や従来のリマスター紙ジャケ(忌野清志郎 完全復活 2008プロジェクト)と比べると、ハイレゾのMQAでないUHQCDの方で聴いても、すっきりと見晴らしのよい音になっている。最初は、あれ?随分あっさりしちゃったな、とも感じたが、何度も聴いていくうちに、ディティールが聴こえる方のメリットの方が勝ってくる。また、疲れた紙ジャケおやじには、ぎゅっと音の詰まったものより、耳にやさしいのだ。コロナで懐は寂しいが、MQA CDプレイヤーを入手してハイレゾで聴いてみたいという気持ちにさせてくれる。
が、SACDもそこそこ積み重なっきた紙ジャケおやじには、MQA対応のSACDプレイヤーという選択肢となる。これがまだまだ高値である。こんなところまで、社会の分断、二極化か?と思わせる価格設定だ。今回のハイレゾ×RCサクセションの紙ジャケだけではまだそのまでの影響力はないが、これがビートルズになると、どうだろうか?コロナで延期になっているレット・イット・ビーの50周年記念盤が出たら、次ははデビュー60周年が待っている。それまでに低価格化してほしいものだ。

今回の「ハイレゾCD × RCサクセション」の選定は、「ハイレゾ×紙ジャケ」というフォーマットの限定解除と低価格化を希望し、パッケージメディアの生き残りを願う、探検隊の心の声でもある。
選考経過を見る→こちら(今年はあります!)


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というわけで、今年はさんにユニバーサルさんトロフィーを贈呈
(予定です!)

トロフィーは、近日中にユニバーサルさんにお送りします。
ユニバーサルさん、是非お受け取り願います!



これが今回のトロフィー。例年と同じですが、さらに値上がりしてました〜(泣)

選考経過を見る→こちら




ROCK/POPS

部門賞
ユニバーサル ミュージック
「ハイレゾCD/紙ジャケット:ROCKアナログ時代のベスト盤シリーズ」
(エリック・クラプトン、グランド・ファンク・レイルロード、キャメル、キャラバン、ジョン・メイオール、デヴィッド・ボウイ、フリー、J. J. ケイル、ザ・ムーディー・ブルース、ステイタス・クォー、ビーチ・ボーイズ)

2020年8月28日 3W、2020年9月30日 5W、2020年12月23日 7W
次点
ソニー・ミュージックレーベルズ
「David Gilmour Papersleeve Collection」
(デヴィッド・ギルモア)
2020年9月16日 6W
3位
マーキー/ベル・アンティーク・レーベル
発売元:マーキー・インコーポレイティド
「ベル・アンティーク 紙ジャケット・シリーズ ディス・ヒート」
(ディス・ヒート)
2020年7月25日 3W
4位
Matador(ビートインク)
「ヨ・ラ・テンゴ<数量限定盤>」
(ヨ・ラ・テンゴ)
2020年12月11日 4W
5位
ワサビ・レコード
(発売元:エアー・メイル・レコーディングス)
「ワイルド・マン・フィッシャーの楽しい夕べ」
(ワイルド・マン・フィッシャー)
2020年08月26日 1W
6位
ワーナーミュージック・ジャパン
「ヒズ・マジェスティズ・ポップ・ライフ
〜ザ・パープル・ミックス・クラブ」
(プリンス)
2020年7月8日 1W
7位
BEAT RECORDS(ビートインク)
「ロング・ウェイ・アップ [エクスパンデッド・エディション]」
(ブライアン・イーノ×ジョン・ケイル)
「スピナー [エクスパンデッド・エディション]」
(ブライアン・イーノ×ジャー・ウォブル)

2020年8月21日 2W
8位
発売元:Sundazed Music
販売元:ウルトラ・ヴァイヴ
「テイク・ア・ピクチャー(モノ)」
(マーゴ・ガーヤン)
2020年8月5日 1W
9位
ユニバーサル ミュージック
「ザ・ローリング・ストーンズ」
「ザ・ローリング・ストーンズ No.2」
(ザ・ローリング・ストーンズ)
2020年12月2日 2W
10位
発売元:Traffic
販売元:DIS
「CAN再発シリーズ」
(CAN)
2020年7月17日 5W、2020年9月25日 5W、2020年11月27日 5W、(+2021年1月15日 1W)
11位
ユニバーサル ミュージック
「ボブ・マーリー生誕75周年記念SHM-CD/紙ジャケット再発」
(ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ)
2020年6月24日 12W
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JAZZ

部門賞
発売元:ワーナーミュージック・ジャパン 販売元:ALTAVOZ / SKY STATION
「OUT & ABOUT + FIVE TRACKS(SHM-CD EDITION)」
(和田アキラ)
2020年10月10日 1W
次点
発売元:ミューザック
販売元:Ratspack Records
「イントロデューシング<限定盤>」
(ミリー・ヴァーノン)
2020年11月25日 1W
3位

Pヴァイン
「アイム・ヒップ」
「ヒット・ザット・ジャイヴ、ジャック!」
「シング!シング!シング!」
(ジョン・ピザレリ)
2020年09月16日 3W
4位
制作:Fresh Sound Records
発売元:スーパー・ストップ
販売元:徳間ジャパン・コミュニケーションズ
「アイ・ゲット・チェット」
「イン・ヨーロッパ - ア・ジャズ・ツアー・
オブ・ザ・ナトー・カントリーズ」
(チェット・ベイカー)
2020年11月25日 2W
5位
Pヴァイン
「トゥデイズ・ラテン・プロジェクト」
(Today's Latin Project)
(プロデュース:見砂直照、竹村淳
アレンジ:大谷和夫、植原路雄、清水靖晃)
2020年11月4日 1W
6位
発売元:BBE
販売元:ウルトラ・ヴァイヴ 「Into A New Journey」
(AMBIANCE アンビアンス)
2020年10月2日 1W
7位
Pヴァイン
「ユー・ゴット・ダット・ライト」
(プリンス・ビリー・マージ・ライト)
2020年7月3日 1W
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SOUL & RARE GROOVE(旧 BLACK MUSIC部門、旧 SOUL/R&B部門)

部門賞
ソニー・ミュージックレーベルズ
「ミスエデュケーション」
(ローリンヒル)
2020年9月9日 1W
次点
Warp Records / Beat Records
(ビートインク)
「サーフィン・オン・サイン・ウェイブ[完全版]」
(ポリゴン・ウィンドウ)
2020年12月4日 1W
※CD盤面の裏側中心部の品番が「BRC-645」と「PWSOSW」があり。
「PWSOSW」が正しい内容の商品。
3位
Pヴァイン
「リチュアル<初回限定生産盤>」
「ボサ・ノヴァ<初回限定生産盤>」
(ニコ・ゴメス)
2020年8月19日 2W
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CLASSIC

部門賞
※対象作なし
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J-ROCK/POPS

部門賞
ユニバーサル ミュージック
「ハイレゾCD × RCサクセション」
(RCサクセション)
2020年11月25日 8W、2020年12月23日 8W
次点
POLITICAL RECORDS
「trash」
(ザ・スターリン)
2020年7月1日 1W
3位
発売元:ワーナーミュージック・ジャパン
販売元:SS RECORDINGS
「IN A MODEL ROOM(SHM-CD EDITION)」
「ポプリ(SHM-CD EDITION)」
(P-MODEL)
2020年11月20日 1W、2020年12月25日 1W
4位
発売元:RINGS
販売元:ディスクユニオン
「[ラスト]」
(レイ・ハラカミ)
2020年12月16日 1W
5位
ユニバーサル ミュージック
「TECHNODON (Remastered 2020) [生産限定盤][紙ジャケット仕様] [SA-CD HYBRID]」、「同・ [通常盤][紙ジャケット仕様] [SHM-CD]」
(YMO)
2020年4月22日 各1W(アナログ盤もあり)
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ワールド/その他

部門賞
ソニー・ミュージックレーベルズ
「チェピート」
(ホセ "チェピート" アリアス)
2020年9月23日 1W
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企画賞

部門賞
企画制作:オールデイズ・レコード
配給:クリンク・レコード
『シリーズ「男の履歴書」』
「バーナード・パーディの初期仕事、グルーヴマスターが
60年代に叩いた名演26選」
「ジミー・ペイジの初期仕事 1963-67 フリーク・ビート・イヤーズ」
(バーナード・パーディ、ジミー・ペイジ)
2020年10月30日 1W、2020年12月25日 1W
次点
企画制作:オールデイズ・レコード
配給:クリンク・レコード
「USリリース・シリーズ」
(プロコル・ハルム、ジョージィ・フェイム、ザ・フー、ピンク・フロイド、サニー・ボーイ・ウィリアムスン・アンド・ザ・ヤードバーズほか)
2020年3月27日 1W、4月24日 1W、5月29日 1W、9月25日 1W、10月30日 1W、10月30日 3W、11月27日 1W、12月25日 1W
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幻だったで賞

部門賞
PARLOPHONE(輸入盤)
「Metrobolist (aka The Man Who Sold The World) [2020 Mix]」
(メトロボリスト)
(デヴィッド・ボウイ)
2020年11月6日 1W
次点
Pヴァイン
「アウト」
(アンソニー・ムーア)
2020年11月18日 1W
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アンコール賞

部門賞
マーキー/ベル・アンティーク・レーベル
発売元:マーキー・インコーポレイティド
「ハード・アンド・ホーニー」、
「トゥームストーン・ヴァレンタイン」、
「フェアリーポート」、「ビーイング」
のアンコール・プレス
(ウィグアム)
2020年12月20日 4W
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7インチだったで賞

ソニー・ミュージックレーベルズ
「サンタナーSA-CDマルチ・ハイブリッド・エディションー」
「天の守護神ーSA-CDマルチ・ハイブリッド・エディションー」
(サンタナ)
2020年9月23日 1W、2020年10月28日 1W
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特典賞

※対象作なし
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選考を終えて

ご意見はこちらへおよせください。
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